優先順位ではなく、劣後順位をつける。
from【院長 金丸】
私は毎週日曜日に、次の一週間のスケジュールを見て、仕事などの課題の進捗状況を確認する習慣がある。
これは開院してからずっと行っている習慣だ。
当時はあんなこともこんなこともいろいろとやってみたくて、スケジュール帳にはタスクがたくさん詰まっていた。
そのタスクをこなしていくと自分の成長を感じることができた。
ただ最近、「やること」「プロジェクト」が多すぎて、なんだか、頭がパンクしてる感じがしていた。
正直、ここ最近に限った話ではなく、ここ数年ずっとこんな調子ではあるが。。。
仕事終わりでも、休日でも気が休まるタイミングがないというか、常に焦っているというか。
これは歯科医師として、クリニックを運営する院長としてというのもあるけど、スタッフみんなの「個人」の仕事のレベルに落としても、同じことが言えるかもしれない。
これは恐らく、現代人特有の病的症状じゃないかと思う。
インターネットとか技術が発展して、同じことを昔よりも速く、効率的にできるようになった。
しかし、その恩恵で生活がシンプルになっていったか?というとそれは逆で、どちらかというと忙しさはどんどんと増している感じではないだろうか。
「アレもやりたい、これもやらないと。。。」
そんな風にしているうちにtodoリストが積み上がって、やればやるほど忙しくなる状況になったんじゃないかと最近思う。
もちろん、資本主義経済が発達して以前よりも企業間の競争が激しくなったので進化し続けないといけないというのもあるんだろうけど。
しかし、長く続いているようなエクセレントな企業は、たくさんの事を上手くやっているというよりも、一つの事を圧倒的に上手くやっているという方が多い。
例えば、スタバはコーヒービジネスを他社を圧倒するレベルで実行している。
しかし、コーヒーしかやっていない。
スターバックスはどうやって一つの事に集中し続けたのか。
他の業種もそうだと思うけど、経営者としては常に危機感はあるので新しい取り組みを積極的に行うことはそれほど難しいことではない。
書籍だったりセミナーだったりで学んだことをすぐに取り組むことは簡単だ。
しかし、今まで取り組んでいたことを"断捨離"するのはとても難しい。
やることを「増やす」事は、やろうと思えば誰にでもできる。
「こんな取り組みをすれば上手くいくんじゃないか?」
「みんながやっているから、これもやった方がいいんじゃないか?」
しかし誰にでもできない事は「減らす」断捨離することだろう。
優先順位をつけるのではなく、劣後順位をつけるということにも近しいかもしれない。
「やらないことを決める」
これをやるのは、非常に勇気がいる。
そして、分析も必要だ。
クリニックの運営に関しても言えるが、自分自身の仕事ぶりに関しても言える。
私は歯科医師になった頃から変わらず「医療の道を究めたい」と考えている。
いろいろと悩んだおかげで、原点に立ち返れたと思う。
原点につながらない行動を日常どれだけやっているか?
もし、自己満足と思えるような行動があれば、迷わずに断捨離していきたい。