あなたは停滞していませんか?
from【院長 金丸】
今日は『目標』の事について話しをしたいと思います。
開院して数年が経った頃、クリニック全体で成長が止まっている感覚があった時期がありました。
一言でいうと「停滞」している感覚です。
停滞していると「安定」しているなんて勘違いをしてしまいがちですが。
「自分はできている。」
「今の知識と技術でもう十分だ。」
そう思ったら医療人として停滞している証拠です。
医療技術は日々進歩しています。
医療の進歩に「停滞」などというものはありません。
自転車を想像してみてください。
自転車が最も安定して走るのは、早くこいでいる時だけです。
必死になってペダルをこいでるからこそ、車体はスピードに乗って安定するわけです。
ここで安定した...と思ってホッとしてペダルをこぐのを止めてしまったらどうなるでしょう?
少しの間は惰性で進むことができるでしょう。
しかし、その勢いがなくなった途端にぐらぐらと不安定になって倒れてしまいます。
そしてぐらぐら不安定になったときから、元の状態に立て直すのは至難の技です。
走って安定してる時に、もっと走ったほうが、車体は安定するのです。
これは医療も同じです。
大学などで学んだこと、修行先で学んだことを活かして診療することはできると思いますが、そこで学びを止めてしまったら、その頃の知識と技術でその後何年も何十年も診療をしていくしかありません。
来院してくださった患者さんの口腔内を診た時に、
「まだこんな治療をしている歯科医師がいるのか。。。」
と驚くことが時々あります。
患者さんには分からないのかもしれませんが、同業者には分かるものです。
この治療をした歯科医師は、ある時期を過ぎてから医療の進歩についていけていないのです。
私たちは、意味のないことに一生懸命努力することはできません。
だから、意味を見いださないと、一生懸命に頑張ることはできないのです。
頑張る意味を自分で考え、自分で見いださなければいけません。
これはとても抽象度の高い難しい仕事です。
意味ある目標を持つこと。
目標にある意味を見い出すこと。
これができれば、より一層、努力する事ができます。
そのためには、
自分の仕事は誰の役に立っているのか?
どんな役に立っているのか?
という事を正面から考えることです。
こういう所から本当のモチベーションは湧きます。
これはすぐに答えが出てくるものではありません。
考え続けなければ自分の中に答えは出てきません。
しかし考えるのを止めてはいけません。
考え続けていれば、いずれ、自分のできる独自の貢献と患者さんの感じる価値が一致する点が見つかるはずです。